10月に入りようやく涼しくなりましたが、気温の変化に対応出来てますか!

《関節リウマチ》について

 

どんな病気か?

関節リウマチは、70~100万人の患者数を数え、30~50代の女性に好発します。

一つの関節にとどまらず、左右対称性に全身の関節にこわばり、痛み、はれを生じ、進行すると関節が壊れます。

しかし、微熱、食欲減退、全身倦怠感等の全身症状や、目や口の乾き等涙腺や唾液腺、さらに、皮膚、肺等の関節外臓器の症状を伴う事もあり、膠原病の一つとして位置づけられます。

すなわち、従来、関節の病気との認識でしたが、現在ではリンパ球の異常による内科的疾患と考えられます。

関節の炎症が持続すると、関節の破壊を引き起こし、関節の変形や強直をもたらし、その結果日常生活動作に制限を来たします。

関節の破壊は発症2年以内に最も進行する為、極力早期に診断し、適切な治療を開始する事が一番大切です。

原因は何か?

関節リウマチの原因は不明ですが、遺伝や感染する病気ではなく、免疫異常が関係しています。

「免疫」というのは、体に外から異物が入ってきた際に、それを見分けて攻撃し、体を守る事。

「自己免疫」の病気では、このシステムに狂いが生じ、自分自身の体の一部を攻撃します。

免疫の司令塔がリンパ球ですが、リウマチでも自分自身を攻撃するリンパ球が病気を引き起こす。

症状の現れ方

全身の関節のこわばり、痛み、はれを生じます。

朝のこわばりはリウマチ特有の症状で、起床時に手指等の関節がこわばって動かしにくく、ぎこちない感じを自覚し、温めたり動かすと数分~数時間で消えていきます。

こわばり感に引き続いて関節症状が現れます。

関節痛は重要な症状ですが、「痛い」だけでなく、関節の腫脹(はれ)、発赤、熱感、運動時痛、関節液が溜まる等の症状を伴います。

関節炎は、左右対称性に生じ、しばしば移動性で、手、指、足、膝等の関節に生じます。

また、微熱、食欲減退、全身倦怠感等の全身症状や、前腕伸側等の皮下結節、目や口の乾き、乾いた咳、運動時呼吸苦、甲状腺腫等の関節外臓器の症状をしばしば伴います。

関節の炎症は、発症の早期から骨・軟骨に広がり、関節の破壊がどんどん進行すると運動が制限され、元に戻らなくなります。手や足の変形は食事や歩行等の日常生活動作を損ないます。

頚椎関節炎は後頭部痛や手の痺れ感を、腱に炎症が波及するとバネ指(指を曲げ伸ばしする際にある角度でひっかかり、無理に屈伸しようするとポコンと指がはねる状態)を、手関節腫脹は手根管症候群を起こす事もあります。

 

検査と診断

関節を侵す病気は沢山あり、関節リウマチの診断は慎重に行うべきですが、同時に、なるべく発症の早期に診断する事も重要です。

診断には、米国リウマチ学会の診断基準が使用されます。

この診断基準は、1時間以上持続する朝のこわばり、6週間以上持続する左右対称性の多関節腫張や皮下結節、リウマトイド因子陽性、X線所見等の7項目で構成されています。

4項目は医師の診察所見から得られ、「関節痛」ではなく、「関節炎」と記載され、「痛い」では診断に至らず、腫張や関節液貯留等の炎症所見を医師が把握する事が必要です。

血清リウマトイド因子(リウマチ反応)が陽性だからリウマチであると即決するのは誤解で、一部の健常人や肝臓病患者でも陽性になります。

逆に、リウマチ患者の約2割は反応陰性で、陰性だからといって本症を否定できません。

最近では、CCP抗体が精度の高い検査として評価されています。

また、疾患の活動性や治療効果の評価には、むしろ赤沈や血清CRPが有用です。

専門の医師による十分な問診と診察、検査、X線所見から総合的に判断すれば、診断は比較的容易です。例えば、リウマチ反応陽性でも一つの関節痛だけではリウマチは否定的です。

また、目や口の乾き、乾いた咳等のリウマチ特有の関節外症状は、診断の補助となります。

 

治療の方法

関節リウマチでは、関節局所や一時しのぎの治療ではなく、全身的な、長期的に計画された治療が必要です。治療の中心は薬物療法で、関節の炎症を抑え、関節破壊の進行を防ぐ事が目標です。

炎症を抑える抗炎症薬と、リンパ球の活性化を抑える抗リウマチ薬の2本立てで行われます。

抗炎症薬は、疼痛や腫張の緩和を目標とした補助療法として使用します。

最強の抗炎症薬は、副腎皮質ステロイド薬(プレドニン等)ですが、骨粗鬆症等様々な副作用があり、使用は避けるべきです。

①全身症状を伴う激しい関節炎で抗リウマチ薬の効果発現までの間

②抗リウマチ薬が無効の症例

③社会的背景の為鎮痛を要する

場合にのみ短期間使用されます。

抗リウマチ薬は、免疫異常の改善と関節炎・関節破壊の進行抑制を目的とした関節リウマチの根本治療です。

関節の破壊は発症後2年以内に急速に進行します。学会の指針では、発症3ヶ月以内に抗リウマチ薬を開始し、3ヶ月の使用で無効ならば変更、あるいは他の薬を併用します。

発症早期からの的確な治療を行う事により、苦しみから解放される患者様が増えつつあります。

抗サイトカイン療法は抗リウマチ薬である、デアルメトトレキサートと併用すると、半分近くの人は痛みもはれもなくなり、また、炎症反応等の検査成績も正常化します。( 「臨床的寛解」と言います。)また、関節の破壊の進行がほぼ完全に抑え込まれ、早いうちから使用すれば身体機能が回復して、普通の人と同じように日常生活が送れるまでに改善します。

一方、これからの新しい治療薬にも副作用があります。

しかし、これまでの膨大な報告に基づいて作成された治療指針に沿って適正に使用すれば、深刻な問題は殆ど無いはずです。

副作用を的確に管理する事が出来る医師や施設で治療する事が大事です。

 

病気に気付いたらどうする?

朝起床時のこわばり感の持続及び左右対称性に多くの関節にはれが現れ、1ヶ月以上持続すれば、早急にリウマチ専門医を訪れて、適切な診断を受ける必要があります。

また、リウマチは全身の病気なので、関節だけでなく、全身を内科的に診察する事が絶対に必要です。

診断されたら、なるべき早く適切な薬物治療を開始する事がその後の鍵を握ります。

薬物治療を必要とする場合には、リウマチ・膠原病を専門とする内科を受診して下さい。

手術やリハビリが必要な場合には、リウマチを専門とする整形外科を受診して下さい。

日常生活では、ストレス、不要な薬剤、感染症等、悪化の要因を避け、バランスのとれた栄養を補給し、体と心の安静を保って下さい。

適度の運動やリウマチ体操、日常品の工夫や自助具の活用、家族の協力も大切です。

病気や薬剤に関する正しい情報を得る事も大変重要です。

 

 

「庄内つうしん」担当Tでした✌

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